2012/12/29

culture




Robert Longo: Men in the Cities
最近、気になる写真集 Robert Longoの「Men in the Cities」
Robert LongoのMen in the Citiesシリーズと言えば、まるで銃で撃たれ、弾き飛ばされたかのような宙を舞うドローイング作品が有名。そのドローイングの元となった写真を収録した写真集が「Men in the Chities」この写真集には94作品が収録されており、これを元にMen in the Citiesシリーズが描かれている。最初は雑誌や新聞、映画のスチールを元に描いていたが、後に、シンディ・シャーマン、ラリー・ガゴシアン、ブルック・アレクサンダーなどの友人をモデルにし、ポーズをさせて撮影を行っている。
Robert Longoは彫刻の教育を受けており、その影響か彼のポートレートはノミで削りだされたような3次元的。躍動感に溢れておりとてもリアル。
そこで気になるのが、なぜRobert Longoは自分で写真まで撮ってこのシリーズを作り続けたのか?ということ。












2012/12/24

art



Carroll Dunhan

Carroll DunhanNYを拠点にするペインターであり、版画家。彼の作品はインパクト抜群で一度見たら記憶に残る強力さ。はじけるような色使いで描かれている作品は、エロティックでありながらも、遊び心あるまさにポップ・アート。
Carroll Dunhanは、シュルレアシスムや抽象派、ポップ・アートにインスパイアされ、Brice MardenやRobert Peter Mangoldに影響を受けているそう。
1980年代には、木製の板に幾何学的な構成を描き、1991年のIntegrated Painting シリーズでは、キャンパスにボールとチップを表面に使い多次元の作品を作り出した。彼の作品には「波」「歯」「陰部」「木」などその時代、時代でモチーフになっているものがある。









どれも漫画タッチで描かれており、一見ポップなのだが描かれている人物が銃やナイフを持って叫んでいたりと、シュールである。1949年生まれの63歳、パワフルである。
ちなみに彼の家族も皆、芸術家で、娘は人気ドラマ「Tiny Fumiture」、「Girls」の監督・主演のLena Dunhan、奥さんはフォトグラファー、デザイナーであるLaurie Simmons。まさに芸術家一家。

2012/12/23

person



Nosaj Thing 
ロサンジェルス出身の韓国系アメリカ人ミュージシャンNosaj Thing
本名ジェイソン・チャング、彼のサウンドはエッジでパワフルでありながら、メランコリックでエレガント。13歳のときに、父親のPCをIntel Celeronのホーム・スタジオに改造し、譜面ソフトに1音符ずつ書き込むという気が遠くなるような作業をして始めてトラックを作り上げた。高校生になり様々なコンテストに出場し優勝。その当時からプロデューサーになるという強い決意があり、23歳の若さで、LAを代表する新進気鋭のアーティストの仲間入りをした。強力なビートに実験的な電子音などエレクトリック・シーンで注目されている。本当に音楽を心から楽しんでいるよう。

Nosai Thingの来年1月に発売される最新アルバル「Home」その中の1曲 Eclipse/Blue のPVがとても面白い。2人のダンサーがパフォーマンスを行い、ハイスピードカメラによってそれぞれの身体を捉えていく。1人のダンサーが太陽(Eclipse)、もう1人は月(Blue)としてダンスを行い、それにあわせて映像もシンクロしていく。曲名の Eclipse/Blue (日食/月食)が示すように、ダンスと映像、音楽全てが重なり美しく表現されている。ちなみに、このPVは、アートとテクノロジーを繋げる The Creators Project の協力のもと、メディアアーティスト真鍋大度、映像作家takcom、比嘉了、コリオグラファーMIKIKOが映像制作でコラボレーションしている。




Nosaj Thing




2012/12/22

fashion


Alexander Wang PRE-FAll 2013

15年間に渡りブランドを率いたNicolas Ghesquiereに変わり、新たにBalenciagaのクリエイティブ・ディレクターに就任する事になったAlexander Wang
コレクションは、そんな注目が集まる中の発表になった。


前回のコレクションのシャープでクールなイメージとは、反対にソフトでより女性らしいコレクション。テーマは「曖昧さ」モノトーンをベースにし都会的なイメージになっている。ブラック&ホワイトだけではなく、グレーが入る事でより柔らかいイメージに。
「ジャケットとドレスの境界が分からないアイテムを作ってみたかった」というAlexander Wang。
スエードやジャージ素材のドレスや、ツィードやジャカード風のセットアップ。など、とても面白いデザインになっている。また、ポイントになっているメタル付きのガルーシャのバックパックがキュート!
モデルには、2013 S/Sでオープンを飾ったIrina Kravchenkoを始め、Lisa Verberght、Tilda Lindstamが起用されている。
Irina KravchenkoはAlexander Wangが絶賛している新人モデルであり、今後Balenciagaにも登場する可能性も、、今後の動向に注目である。









2012/12/21

art




Margot Bowmanによる2062年のクリスマス。全3シリーズのキュートなイラストレーション・フィルムになっている。このフィルムは未来的というか宇宙的と言った方がいいのだろうか?
柔らかいタッチのイラストで一見、可愛いだけかと思いきやデジタルで作られたシャープさがミックスされ、とても面白い世界観になっている。また、KAi FISHが担当しているサウンドが映像と重なり、さらに不思議な世界観を醸し出している。

Margot Bowmanはロンドン在住のアーティスト、デザイナーであり、年2回発行されるファッション誌「The Estethetica Review」のクリエイティブ・ダイレクター。彼女のイラストはカラフルな色使い大胆な線、見る者にインパクトを与えるパンチが効いた物が多い。Alexander McQueenのFashion's Night Out 2012のフィルムなども担当している。


Margot Bowman







2012/12/12

culture


Feels Like We Only Go Backwards

オーストラリアのサイケデリック・ロックバンドTame Impalaのミュージックビデオ「Feels Like We Only Go Backwards」をご紹介
一見、絵の具で描かれた絵のように構成されるコマ撮りアニメに見えるが、実は全て粘土で作られている。
全て手作業で作られた1000以上の粘土のコラージュを組み合わせて制作されている。
手掛けているのは、ロンドン在住のアーティストでありディレクターのBecky SloanとJoseph Pelling
パペットとモーショングラフィックを組み合わせたショートフィルム「Don't Hug Me I'm Scared」などを発表している。




Don't Hug Me I'm Scared

2012/12/10

photo diary

12/10
これから、自分が感じたことを写真に撮ってアップしていきます。



2012/12/08

person


LADY AIKO 


先日、発表されたLOUIS VUITTONの2013年春夏新作テキスタイル'FOULARDS D' ARTISTES'に参加している日本人アーティストAIKO
今年の夏にNYのHouston & Bowery stの壁の画を見てずっと気になっていたアーティストである。
30年以上続くこの壁に、始めて女性アーティストが登場したのだ。グラフィックなデザイン、色使いや繊細さ、そしてこのポップな感じにとても心惹かれた。AIKOは90年代よりNY・ブルックリンを拠点に活動。もともとは、アート集団「FAILE」のオリジナルメンバーであり、現在はFAILEを離れてソロで活動している。


今回のLOUIS VUITTONのテキスタイルでは日本をテーマにし、歌舞伎からインスピレーションを得た格子や鹿の子模様、花火、牡丹などにLOUIS VUITTONのモノグラムを融合。日本語の「ちゅ」という言葉は、「現代の日本人女性の派手さを表現した言葉」だそう。

2012/12/05

art



Krisztianna  
ロサンジェルスを拠点に活動するアーティストKrisztianna
彼女はペインターであり彫刻家である。彼女はデジタルデザインやマーケティングを行うエンターテイメント業界で働いており、ここから多くインスパイアされている。


Momma Muertita
この作品は彼女が始めてつくった「Muertita」シリーズの1つめの作品。
Muertitaシリーズは全部5種類あり、このMomma、Spring、Summer、Autumn、Winterとある。
壁に付けられた彫刻は、発砲スチロール、ペーパーマッシュ、ワイヤー、粘土、木、アクリル、造花、麻ひも、ピンなど様々なパーツが集まって出来ている。
その独特なペイントや表情は、一見ピエロのようでもあり民族的な要素もあり、見るものを惹き付ける。
とくにこの表情が印象的である。






Krisztianna

2012/12/02

culture


Bergdorf Goodman Holiday Windows 2012
「Holiday Windows 2012: The BG Follies」

先日、Bergdorf GoodmanHoliday Windowsがついに公開された。
今年は、「The BG Follies of 2012」 
1930年代のブロドウェイ・ミュージカル Ziegheld Folliesやロンドンの劇場Vaudeville revival、Busby Berkeleyのハリウッドミュージカルなどからインスパイアされているそう。その世界観は素晴らしく、細部まで美しい。アール・デコで統一されており、そこにはミニチュアのファンタジーの世界が広がっている。


Act 1

ブラック&ホワイトのオマージュは、Billy Wilder「Some Like It Hot」Marilyn Monroeをイメージ。それを鳥の目から見た様に上からの構図で制作。
ファッションはMarc Jacobs、3.1 Phillip、Elie Saabを使用。




Act 2

こちらはバーレスクパフォーマーSally Randのオマージュ
Sally Randの特徴的な大きなオーストリッチの羽根をスペース全体で表現
一面に羽根を敷き詰め、柔らかく妖艶な白の世界




Act 3
このショーケースは、Ziegheld Folliesからインスパイアされているそう。いくつもの小さなステージがあり、そこにはミニチュアのマネキンたちが美しい衣装を着てパフォーマンスをしている。



Act4
こちらは、Alexander McQueen Spring 2013のランウェイをフューチャー
赤い部屋にゴールドとシルバーのパーツ。ゴージャスでありながらキュートな世界観。



Act 5
フィナーレは、ゴージャスな鏡の世界。David Hoeyのチームが昨年から構想を考えていた"Giant Mirroed" 回転する万華鏡である。Busby Berkeleyの作品をフューチャー
おそよ1000枚の鏡から作られており、7つのモーターによって回転する。是非、実際に回転している所を見てみたい。


Busby Berkeleyの作品


これらの素晴らしいショーケースは、細部に至るまで手作業で一つ一つ丁寧に作られている。
そして全てが計算され尽くされており、緻密である。ショーケースというよりも、ここまでくるとアート作品。
今回、一つ一つのショーケースのコンセプトを調べていると、以外と身近な所(有名なミュージカルや人物)から来ているのに驚いた。自分が”新しい”と感じた物は、実は過去のアーカイブから来ている物が多い。
今回のショーケースは、「それをどう自分なりに表現するか?」が、大切なのだと改めて感じさせられた。