2012/04/30

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坂茂の紙の大聖堂


昨年の2月、ニュージーランド地震で大きな被害を受け、解体が決まったクライストチャーチ大聖堂。その仮説の大聖堂を日本人建築家の坂茂氏が担当する
仮設大聖堂は耐震性が高いA字型の構造で、厚紙制のパイプに木材や銅鉄をあわせて使用しコンクリート基礎の上に建設される。オリジナルの大聖堂の平面と立面のジオメトリーを受け継ぎ、同じ長さの紙パイプの角度を徐々に変化させている。内部は80cm径の紙管が10cm間隔で配置され、間から光が入るように設計されており、太陽の動きと共に美しいラインを作り出す。また、かつての大聖堂にあった円形のステンドグラスに似せてステンドグラスも取り付けられる予定で夜のライトアップされた姿は仮設の建築物とは思えない美しいさ。以前の大聖堂の要素も取入れつつ、近代的に生まれ変わる。完成予定は今年末で収容人員は700人、総工費500万ニュージーランドドル(約3億3000万円)のビックプロジェクトである。


以前の大聖堂はイギリスの建築家ベンジャミン・マウントフォートが設計したゴシック・リヴァイバル様式で多くのステンドグラスや彫刻で装飾されており、完成までに約40年を費やし1904年に完成した。完成までの間に3度の、地震に見舞われ、その度に多くの人の手によって修復されてきた。しかし昨年の地震は小塔が崩れ、大部分が破損し修復しても、今後の耐久性等を考えると新設した方がいいとなった。多くの人の想いが詰まった歴史ある大聖堂が解体されるのはともて残念で悲しい事だが、同じ地震大国である日本の建築家が設計を任された大聖堂も見てみたい。







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